3.貸地の生前遺産分割
地主の方の悩みの一つに貸地がある。
土地の固定資産税は上がっていくが、地代はなかなか上げられない。
相続税の評価は底地の評価になるのだが、その評価額では第三者に売却することはまず
できない。
それほど利回りが悪いのである。
借地人に立ち退いてもらってそこを有効活用しようとしても、権利関係が調整できず、また、
莫大な費用がかかるため、採算のとれる有効活用はほとんどない。
また、その底地を物納しようにも、借地人が「ウン」と言わなければ認められない。
なんとも、厄介なものである。
借地権を買い取るのが困難ならば、いっそ、底地を借地人に売却してしまってはいかがで
あろう。
借地人は、その底地がほしいと潜在的に思っており、資金の手当てができれば、取得した
いと願っているのである。
買い取りが難しい、買い取ってもそこだけでは活用の手だてがない、収支が悪い、物納に
充てるのも難しい、底地の時価が相続税の評価額に比べて安いという場合には売却を考え
てもらいたい。
譲渡税はかかるがその分、相続税の負担も軽くなるし、納税資金としてプールしておくこと
もできる。
事業資産の買換えの適用を受けて、別の土地を取得し、事業に供すれば譲渡税の負担を
軽減することも可能である。
借地人から底地を買い取らせてほしいという話があれば、絶好のチャンスである。
是非、検討していただきたい。
なお、底地だけでなく、どんな土地であっても利用価値がほとんどなく、かつ、相続税の評
価はそこそこするという土地については、この際、売却を検討してみるべきである。
財産は、バランスよく所有するのが一番大切である。
バランスよく所有していれば、相続税の納税資金に悩むこともないし、遺産分割もスムーズ
にいくものだ。
(「続・生前遺産分割のすすめ」より抜粋)
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