◎株価引下げの考え方 |
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| 社 長 |
そんで先生、対策っちゅうのはどんなのが……? |
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| 税理士 |
あぁ、対策ねぇ。じゃあ株価を引き下げる方法をお話しましょうか。 |
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| 社 長 |
はい。 |
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| 税理士 |
ではまず、類似業種比準方式を下げる方法から。 |
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| 社 長 |
類似業種……ね。 |
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| 税理士 |
はい、前に、株価が上がる要因は株価を計算する算式にあるってお話しましたでしょ。 |
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| 社 長 |
ええ。 |
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| 税理士 |
株価を下げるには、その反対のことをしてやればいいんです。 |
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| 社 長 |
うん? と言うと? |
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| 税理士 |
はい。類似業種比準方式は、事業内容が類似する上場会社の3つの要素を比準して株価を求めましたでしょ。 |
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| 社 長 |
はい。 |
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| 税理士 |
その3つの要素を下げてやればいいんですよ。 |
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| 社 長 |
3つの要素ね。3つの要素。えぇーっと、(1)配当金額と、(2)年利益金額と……えぇーっと……。 |
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| 税理士 |
それから(3)純資産価額ですね。この3つをできるだけゼロに近づけてやればいいんです。 |
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| 社 長 |
ほぉ。 |
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| 税理士 |
具体的に言えば、配当金額の引下げは単純に配当をしなければいいんですが、そうもいかないということであれば、配当率を下げるだとか、特別配当を活用するということを考えてください。 |
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| 社 長 |
特別配当ってのは? |
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| 税理士 |
特別配当っていうのは、創立何周年とか創業何年記念の配当とかいうものですが、こういった非経常的な配当というのは、この比準要素の配当には含めなくてよいこととされているんです。 |
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| 社 長 |
あぁそう。 |
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| 税理士 |
ですから、たとえば、通常の配当を減らして、こうした記念配当を実施するだけでも、株価は下がるんです。 |
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| 社 長 |
へぇー。そうなんや。 |
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| 税理士 |
次に利益金額の引下げですが、利益金額は、会社の節税をしたり、利益の繰延べをしたりして利益の圧縮をしてやれば下がります。法人税の節税手法と考え方は同じですから、会社の節税をすれば、この利益金額も下がってきます。 |
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| 社 長 |
会社の節税をねぇ。 |
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| 税理士 |
はい、ただ利益の圧縮には、一時的なものと継続的なものがありますので、一時的なものであれば、その株価が下がったときに株の移転をしないと効果がなくなってしまいますので……ね。 |
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| 社 長 |
なるほど。 |
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| 税理士 |
そして、純資産価額の引下げですが、この純資産価額は、過去からの利益の積立てですからそう簡単には下げられなくて、たとえば、会社を分割したり、含み損のある会社を合併したり……といった特別な手法を使わないとなかなか下がりません。 |
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| 社 長 |
そうかぁ。となると、まぁ現実的には、配当を抑えて会社の節税をするってとこですな。 |
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| 税理士 |
そうですねぇ。あっ、それと、この3つの要素は全部ゼロにしてしまいますと、類似業種比準方式が使えなくなって、純資産価額方式でしか評価できなくなっていますので、この点だけちょっと注意しておいてください。 |
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| 社 長 |
あっそう、やり過ぎたらあかんってことやな。 |
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| 税理士 |
……まぁ、そういうことですね。 |
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◎純資産価額方式の引下げ |
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| 税理士 |
次に純資産価額方式ですが、これも算式にヒントがあるんですが、算式、覚えておられます? |
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| 社 長 |
はぁ、純資産価額方式ってのは、たしか自己資本の部の金額に含み益の58%相当額を加えたもの……でしたな。 |
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| 税理士 |
はい。その自己資本の部と含み益を下げれば株価も下がるんですが、自己資本の部を下げようとすると会社に大きな赤字を作らなければならないんです。たとえば、社長に退職してもらったりして……。 |
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| 社 長 |
ワシの退職金か! |
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| 税理士 |
えぇ、そんな場合は大きく下がりますが……。 |
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| 社 長 |
まだまだ、退職はでけんで。 |
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| 税理士 |
そうですよね。それとか、大きな設備投資なんかをして減価償却費をどんと計上するとか……。 |
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| 社 長 |
あぁ、それやったら……。 |
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| 税理士 |
この設備投資っていうのは、含み益も減らしてくれて結構な対策になるんですね。 |
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| 社 長 |
というと? |
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| 税理士 |
はい、株を評価する場合、土地でしたら路線価、建物でしたら固定資産税評価額というように相続税の評価額を使いますが、この相続税の評価額が実際の取得価額に比べると一般的に低いものですから、この差額が含み損となって、これまでの含み益を減らしてくれるんです。 |
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| 社 長 |
へぇー、でも、そんなに差があるもんでっか? |
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| 税理士 |
ええ、そうですね。その物件を賃貸なんかにすれば効果は一段と大きくなりますねぇ。借地権割合や借家権割合にもよりますが、土地の場合でしたら、だいたい更地価額の7〜8割、建物でしたら、建築コストのおおむね40%程度にまで下がります。 |
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| 社 長 |
へぇー。そんなに。そうすると結構下がりますなぁ。 |
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| 税理士 |
はい。ただ、土地や建物については、購入後3年間は相続税評価額が使えず、通常の取引価額で評価することとされていますので、その後でないと、効果が出ませんから、この点だけ注意が必要です。 |
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| 社 長 |
いろいろあるんやなぁ。 |
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◎会社区分の変更による引下げ |
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| 税理士 |
それから……たとえば、会社区分を変更するっていうのも、引下げにつながる場合があるんですよ。 |
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| 社 長 |
なにナニ、会社区分の変更? |
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| 税理士 |
はい。原則的評価方法は、会社の規模や取引金額なんかによって、類似業種比準方式を使うのか、純資産価額方式を使うのか、その併用方式を使うのか決められてましたでしょ。 |
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| 社 長 |
えぇ。 |
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| 税理士 |
それは、裏返せば、会社の規模や取引金額が変われば株の評価方法も変わるということですから、類似業種比準価額と純資産価額のいずれが低いか評価してみて、その低い方式で評価できるように会社の規模や取引金額を変えてやれば、その低い評価方法が使えるようになるということで、可能であれば、面白い方法ですよね。業種を変えるとか……っていうのも対策になる場合がありますね。 |
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| 社 長 |
ふーん、いろいろあるんやね。 |
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◎配当還元方式の引下げ |
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| 税理士 |
最後に、配当還元方式の引下げ方法ですが、これは配当の金額を基準として株価を算定するものですから、配当そのものを減らしてやれば下がります。考え方は、先程の類似業種比準方式の配当の考え方と同じです。特別配当や記念配当を活用してあげるといいですね。 |
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| 社 長 |
なるほど。 |
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| 税理士 |
ただ、この場合は、一点だけ、特別配当などの非経常的な配当金額がいくらなのかというのを明確にしておかなければなりませんので、その点だけ注意しておいてください。 |
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| 社 長 |
ふーん。区分しとかなあかんのやね。 |
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| 税理士 |
はい、そうなんです。 |
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